!見返り美人

ハニ子と2人、あるお店の会計待ちで並んでいたところ、
私たちの前に過剰にふくよかな女性がいたのね。
よりによってホットパンツにタイツにブーツといういでたちで、
背が高く肩幅もたいそう広いもんだから大変に目立つ。
腰まで届くストレートのロングヘア。しかし極度のダメージがひとめで見て取れる。

「あの子ひどいね」

「どうしたんだろうね」

「見てよあのお尻。はみ出してるしおじさんみたい」

「あのブーツのサイズもすごいね。あんなでっかい足、普通ないよ」

「髪もボサボサだし。手入れしてないズラにしか見えない」

とヒソヒソ話していたら、その女性がお会計を済ませてこちらを振り返ったのね。
声には出さずとも、お互い内心では (どんな顔してるのかなー) って
好奇心を秘めてたから、もちろん即座にお顔を拝見したわけさ。


したらば、男の人だった。40歳くらいの。


可哀想に、ハニ子はああ見えて小心者なのですっかりオタオタしてしまい、
「どうしよう、本当におじさんだったね・・・私いますごいどきどきしてる」
などと完全にテンパっている。
私は私で、普通の人よりちょっと頭がゆるいので
「あっ、あっ、私あの人、顔までおじさんみたいって思ったけど、
 やっぱあれ本物のおじさんかな?全部おじさんだったのかな??」

と事態をいまだ理解しきれていない。


とはいえ、われわれは強がる子ちゃんなので、
「ま、まぁそれならいいのよ。それならそうと早く言ってくれればいいのにね」
「うん、おじさんなら納得できるよね。私たちそのへん心広いから受け入れるしね」
と虚勢を張って必死に涼しい顔を保つ努力をしていた。


このエントリのカテゴリはここでよかったのかどうか自信内。